バビロンの大富豪の教え ー 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則
概要
古代バビロニアを舞台に、お金を貯め、守り、増やす原理原則が学べる物語。目先のお金を増やすためのテクニックではなく、「知恵を身に付けること」「仕事への向き合い方」「人との付き合い方」など、幸福に生きるための真理が描かれている良書。
物語
バビロンの貧困な少年が、バビロンの大富豪からお金を増やすための「七つの道具」と、それを応用した「五つの黄金法則」を教わり、多くの失敗や挫折を味わいながらも成長し、富豪になる物語。
多くの経験を経て富豪になった主人公が述べた、富豪になった後も「働き続ける」理由が心に刺さる。
教訓
学校では教えてくれない、お金についての重要な考え方を教えてくれる。
- 資産形成の考え方
- 「お金」とは、人々が「感謝」を形を変えて支払っているもの
- 人はなぜ働くのか
資産形成の考え方
資産形成の考え方が、お金を増やすための「七つの道具」とそれを応用した「五つの黄金法則」として記載されている。いずれも重要な考え方。自分の経験・試行結果と共に子供に伝えたい。
「七つの道具」
- 収入の1/10を貯金する
- 欲望に優先順位をつける
- 貯えた金を働かせる
- 危険や天敵から金を堅守する
- より良いところに住む
- 今日から未来の生活に備える
- 自分こそを最大の資本とする
「五つの黄金法則」
- 家族と自分の将来のために収入の十分の一以上を蓄える者の元には黄金は自らを膨らませながら、喜んでやってくるだろう
- 黄金に稼げる勤め先を見つけてやり、持ち主が群れを膨大に増やす羊飼いのように賢明ならば、黄金は懸命に働くだろう
- 黄金の扱いに秀でたものの助言に熱心に耳を傾ける持ち主からは、黄金が離れることはないだろう
- 自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でたものが否定する商いに投資してしまう持ち主からは黄金は離れていくだろう
- 非現実的な利益を出そうとしたり、謀略家の甘い誘惑の言葉にのったり、己の未熟な経験を猛進したりするものからは黄金は逃げることになるだろう
「お金」とは、人々が「感謝」を形を変えて支払っているもの
「お金」とは、自分の仕事に対してお客さんが喜んで「感謝」した結果を「お金」という形で支払ってくれているもの、という考え方。素敵。自分の仕事に精一杯取り組むためのモチベーションにしたい。会社に勤めていると感じにくい感覚ではあるけど、とても重要な考え。
人はなぜ働くのか
作中で主人公は「心を満たすため」と述べている。
既に働かなくても生きていける資産を持った人がなぜ働き続けているのか、についての一つの答え。「お金持ちになって働かずに遊んで暮らせたら幸せ」とは、誰もが一度は考えることだと思うけど、世界の富豪たちは働き続けている。一人ひとり考え方は違うと思うので、全員がそうだとは限らないけど、「心を満たすため」という考えは的を得ていると思う。
結局は、「お金」を得ることは豊かに・幸福に生きるための手段の一つに過ぎなくて、「お金」を得ることで、様々な制約から解放されて、より豊かに・幸福に生きられるようになる。豊かに・幸福に生きるってどうゆうこと?その答えが「心を満たす」ことであり、人々からの感謝に繋がるのだと思う。
世の富豪たちが働き続けているのは、働く手段が「お金」なのではなく「自分のやりたいこと」であり、自分の心を満たすために行動している結果に過ぎないのかなと思う。ここが理解できないと、富豪たちの行動は理解できないし、富豪たちのいる世界にたどり着けないのかもしれない。
自分へのメモ
まずは自分の得意なことで、人々に感謝されるように誠心誠意働く。
感謝が形を変えて「お金」として届けられる。
収入の10分の1を資産形成に使う。
→お金が働いてくれるようになれば、お金から自由になれる。
会社に勤めている=時間を売っているということ。
→お客さんに感謝されても、お金は会社に届く。会社から働いた時間に対しての感謝として「給料」が支払われている構図。
これだと、得られる収入に限界がある。
おそらく、本当に富豪になるためには、どこかでアイデアを売るように働き方を変える必要がある。
必要なこと
知識という武器を手に入れる。
自分の専門分野はもちろん、専門外の分野でも、とにかく知識は武器になる。
色んなづきに繋がるし、他者とのコミュニケーション(繋がりを作ること)にも役立つ。
ただ漠然と知識をINPUTするだけでは、使えるようにならない。知識をINPUTして、自分の頭で解釈してOUTPUTする。この繰り返しが、自分の知識を深められる。
おそらくどこかで、外のコミュニティに参加するような動きが必要になる。
そこで重要になるのも自分の中の知識。「自分こそを最大の資本とする」。
自分や家族の生活を守りながら、より幸福な生活に移行するにはどうすればよいか。
学ぶって楽しい!